東京銀座資生堂、美と浪漫の企業。幼年の頃から庵主はその広告宣伝活動を羨望と憧憬で見つめていた。なかでも1980年から2000年に展開されたセルジュ・ルタンス制作によるインウイ等の映像や印刷物は鮮烈な印象を放った。時あたかもバブルの世、フランスのエスプリとデカダンスな世界が時代にふさわしかった。
現在
ハウス・オブ・シセイドウで開催中の展覧会は、そのあたかも絵のように美しい画像が、実は生身のマヌカンとメイキャップ、衣裳、アクセサリー、オブジェ、小道具と、すべてがバーチャルなCG合成などではなくオリジナルの贅沢な創作物で構成されていたことが展示から見てとれる。たとえば印象を模して描いた庵主の1枚の絵空事(↓)も、豪華な生身の装置として写真に留められているということか(苦笑)。気の遠くなるようなコストと労力と精度が費やされたに違いない。しかも入場無料で見られる。漆黒の会場で夢幻の旅に遊ばぬテはない。9月18日まで。