春は桜、秋は月。十五夜の一日前はほとんど満月に見える“小望月=こもちづき”だ。陶芸教室にて作陶中の庵主は月の出を待ち構えるべく近辺をロケハン。そこになんと今どき開花中のサクラが…!これは“秋桜”?!
いや、秋桜といえばコスモスのこと。その植栽造成中の現場担当者に問えば『十月桜』だとのこと。月の出頃には残念ながら現場の柵が閉じられ仲良くツーショットにはならなかったが、花見と月見が楽しめた。陶芸や呉服でいえば桜や月や紅葉だけの文様は季節の使用に限定があるが、2つが同居した『春秋文』は季節を問わない花鳥風月。なんだかとても得をした気分になった。